製造業用語辞典(マ・ヤ行)

製造業用語辞典(マ・ヤ行)

製造業でよく使われている専門用語を50音別にまとめている用語辞典です。このページでは、マ・ヤ行の専門用語をご紹介します。

マーキング

工業製品にロゴマークや文字、記号などを印字・刻印することです。ダイレクトマーキングとソースマーキングの2種類があります。 ダイレクトマーキングは、賞味期限やロット番号、シリアル番号など、製造する製品によって情報が変更するため、製造工程の中で製品に直接印字を行います。 ソースマーキングは、商品名や販売製造元、企業ロゴなど、製造中に製品に変更が起こらないことから、あらかじめパッケージや容器などに印字します。

 

マーケットイン

消費者のニーズや要望を理解して、製品を作り販売することです。どういったものが消費者に求められているのかニーズを調査した上で、製品を開発し提供していくことを重視する特徴があります。

 

マーシャリング方式

製品単位で一括して、組み立てに使う部品を工程に払い出す方法のことです。

 

マイクロスコープ

PCなどのモニタに拡大画像を表示する装置のことです。光学的または電子的な技術を用い、単眼レンズによって物体を投影しモニタに映し出します。真上から直視するため、寸法の測定や位置決めにも適しています。また、長時間の観察や複数人が同時に観察できる特徴があります。

 

マイクロメータ

対象物をはさんで大きさを測定する機器のことです。精密なねじ機構を用いて加工品などを測定するための工具で、ノギスよりも精度の高い測定に使用されます。外径や内径、深さ、歯車の歯圧など、用途によってさまざまなものがあります。機種によっては1µm単位まで測定が可能です。

 

マイコン

電気機器を制御するための電子部品のことです。マイクロコントローラ、マイクロコンピュータとも呼ばれています。ICチップに特定の用途を実行するために作られたプログラムが格納されています。自動車や家電製品、工業機械、医療機器、ロボットなど、さまざまな電子機器に使用されています。

 

マシニングセンター

1台でさまざまな金属加工が行える工作機械のことです。プログラミングによって工具も自動交換でき、 フライスや穴あけ、中ぐりなど、複数の加工を集約して行うことができます。さまざまな方向から工具を当てられるため、固定した素材を加工方向に向けて、何度も位置を合わせる手間がなく作業時間を短縮できるメリットがあります。

 

マスキング

塗装を必要としない部分に、あらかじめマスキングテープやビニールシート、新聞紙などで覆うことです。保護することで汚損を防ぎます。

 

マテリアルハンドリング

工場や倉庫などで製品や材料といった物を運搬する作業のことです。拠点間の移動ではなく拠点内での運搬を指し、省人・省力化によって効率的に運搬や保管、管理を改善する意味合いを持ちます。

 

マニホールド

気体と液体の流れを分ける時に使われる部品のことです。内燃機関の吸気または排気に用いられ、複数の管が1本の管から分岐している油圧機器部品の一つです。

 

マルチソース化

生産場所や資材の調達先を分散化することを指します。単一のサプライヤーとの間にトラブルや自然災害が起こった場合、生産活動への影響が生じる可能性があります。複数の調達先を確保することでリスクを分散し不測の事態に備えることができます。

 

見込み生産

需要予測や販売計画に基づいて、あらかじめ生産しておく方法のことです。日用品や加工食品など、需要が多く販売が安定している製品に適しています。リードタイムが短くなるメリットと余剰在庫を抱えるリスクが生じるデメリットがあります。

 

密度計

液体・固体・気体の密度を計測する装置のことです。溶液やガスの濃度などの測定があります。試料濃度や溶媒の種類によって密度は変化するため、さまざまな業種で測定が行われます。液体では振動式や浮ひょう法、比重瓶法(比重カップ法)、固体では音響式、気体では磁気懸架方式などの測定方法があります。

 

メカトロニクス

機械工学(メカニカル)と電子工学(エレクトロニクス)を合わせた造語であり和製英語です。機械工学や電気・電子工学、情報工学、制御工学を融合させた技術分野を指します。

 

メタノール

アルコールの一種で、主に石炭や天然ガスなどから作られる物質です。酢酸やホルムアルデヒドの原料のほか、近年ではプロピレンの原料としても用いられています。これらを原料もしくは中間素材として、プラスチックや合成繊維、塗料、接着剤、農薬、医薬品など幅広い分野で使用されています。アルコール類の中で最も引火点と沸点が低く、独特の臭気があるため取り扱いには注意が必要です。

 

メッキ

物質の表面部分を金属の薄い被膜で覆う技術のことを言います。ニッケルやクロム、銅、銀、金などの金属を用いて膜を作ります。金属素材以外に樹脂素材などの非金属に対して表面処理を行うこともあります。メッキを施す目的には、見た目を美しくすることや錆を防ぐこと、耐熱性や導電性、耐摩耗性の向上など、さまざまな用途があります。近年では、PCやスマートフォンなど電子部品や機械部品などで使われることも多いです。

 

メモリーカード

データの読み出しや書き込み、消去が何度でもできる切手大の大きさをしたカード型記憶装置のことです。デジタルカメラや携帯電話など、モバイル機器の記録メディアとして普及しています。

 

メンテナンス

機械や建物、コンピュータシステムなど、正常な状態が維持されるよう整備や点検を行うことです。 英語の「maintenance」をカタカナ表記したもので、整備・維持・保守・保全などを指します。メンテと略することも多いです。修理との違いは、日常または定期的に整備や点検を行い、予防的に手入れを行うことです。

 

面取り

素材の鋭利な角部分を削って、丸面や角面に加工することです。機械加工をした後の素材は、鋭利であったりバリが発生したりしている状態です。製品を手に取るユーザーだけではなく現場作業者にも危険があるため、怪我の防止やスムーズに製品を組み立てるために加工を施します。

 

モーダルシフト

トラックによる長距離の貨物輸送から、大量輸送が可能で環境負荷の低い鉄道や船舶に転換することを言います。二酸化炭素排出量の削減やドライバーの人手不足解消などのメリットがあります。

 

モールド

鋳型や金型などで作られた型のことです。射出またはダイキャストなどで作られた、袋状に閉じている型を指すことが多いです。

 

目視検査

人の目で見て行う検査のことです。機械では判定が難しい欠陥や不具合を人間の目で確認して、部品や製品の良し悪しをチェックします。目視検査は外観検査の一部で、どちらも不良品の検出方法に変わりはありません。外観検査は品質の保証や維持のためにチェックしますが、目視検査は部品や製品の表面に付着した傷や汚れ、欠け、変形など問題点の発見を目的とします。

 

モデム

コンピュータやネットワーク機器などでデジタル信号とアナログ信号を相互に変換して、電話回線や有線回線を介して通信するための装置です。

 

油圧シリンダー

油圧によってシリンダー中のピストンを動かし、ピストンに固定された棒を伸縮させて機械的仕事をさせる装置です。アクチュエーター(自動制御系の操作部)として、油圧ジャッキや押出機、産業機械のプレス、建設機械のアームやブレードなど幅広く使用されています。

 

油圧バルブ

油圧ポンプから送り出された作動油の方向や圧力、流量をコントロールする機器のことです。方向制御弁、圧力制御弁、流量制御弁の3種類に分類されます。主に油圧ショベルやホイールローダー、フォークリフト、コンバインなど、建設機械や農業機械などで使用されています。

 

有機EL

電気を使って有機物質自体を発光させる現象を指します。英語では「オルガニック・エレクトロ・ルミネッセンス(organic electro-luminescence)」と言い、有機ELはその略称です。この仕組みを利用して、テレビやPC、スマートフォンのディスプレイなど、さまざまな製品に用いられています。

 

有機溶剤

固体や液体、気体を溶かす有機化合物のことです。塗装や接着、洗浄などに用いられ、主に製造分野で使用されています。代表的なものにシンナーやトルエンなどがあります。

 

ユニット

単位や構成要素を意味する言葉でさまざまな分野で用いられています。製造分野の場合、機械や装置が持つ機能を分割し、1つの機能を持たせたものを指します。

 

養生

建材に傷がつかないよう面や角にビニールシートやプラスチックカバー、段ボールなどで保護することです。また、塗装作業中に周囲を汚さないため、布や板などで覆うことも指します。

 

溶接

2つ以上の材料同士の接合部分を高温の熱で溶かして接合する加工のことです。接合部分に連続性を持たせるために、加熱したり圧力を加えたり、ろう付けをして融合させます。古くは青銅器時代から使われている技術で、現在では建設業や自動車産業、航空宇宙産業、造船などで用いられています。

 

横持ち

最短距離で直送するのではなく、工場や倉庫、物流センターなどの拠点を経由する配送方法のことです。また、拠点内にある作業スペース間の製品を移動させる意味で用いられることもあります。

 

予知保全

常に設備を監視して状態を把握することで、対象機器の不具合を予知し故障の発生を防ぐ考え方です。壊れそうな兆候が出た段階で保全して故障を防ぎます。保全担当者の作業工数や部品交換を減らし、生産現場の稼働率を上げることができます。

 

4M

Man(人)・Machine(機械・装置)、Material(材料・部品)・Method(方法)の4つの要素を分析し改善することで、課題の発見や問題解決を考える手法です。4つそれぞれのアルファベットの頭文字から、4M(よんえむ)と呼ばれています。製造現場を前提として考えられた手法ですが、さまざまな場面で活用されています。

 

まとめ

製造業でよく使われている専門用語を紹介しました。わからない用語が出てきたら調べて、業務の理解を深めましょう。

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