製造業用語辞典(タ行)

製造業用語辞典(タ行)

製造業でよく使われている専門用語を50音別にまとめている用語辞典です。このページでは、タ行の専門用語をご紹介します。

ダイオード

電流を一定方向にのみ流す半導体部品です。ICやトランジスタなどと同じく「能動部品」と呼ばれています。

 

ダイカスト

非鉄金属の合金を溶かし、金型に流し込んで成形する鋳造技術の一つです。溶かした金属を精密な金型に高速で充填し、高い圧力をかけることによって、短時間のうちに大量生産することができます。主に、アルミニウムやマグネシウム、亜鉛、真鍮などの金属材料が用いられ、自動車や家電などの製品に幅広く使用されています。

 

帯電防止剤

窓枠として使用する建材のことをいいます。窓枠を用いたサッシ窓そのものを指すことも多いです。主に普及しているアルミニウム製のほかに、鉄や木、ステンレススチールを用いたものがあります。

 

ダイボンド

半導体チップ(IC、LSI)をリードフレームや基板に接着剤を用いて固定させるプロセスのことです。ダイボンディングやダイアタッチ、チップボンディングと呼ばれることもあります。固着に用いられる接着剤や接合材のことをダイボンド材といい、銀ペースト樹脂やフィルム樹脂、はんだ材などの種類があり、材料によって工法が異なります。

 

耐摩耗工具

塑性加工に使用する工具のことを指します。切りくずの出ない加工に用いられており、引抜き工具や圧延工具、鍛造工具、せん断工具などにカテゴライズされます。金型や機械取り付け部品などは工具と呼びませんが、生産者から同じように取り扱われることがよくあるため、耐摩耗工具に含まれています。

 

太陽光パネル

太陽電池を複数集めてパネル状にした装置です。ソーラーパネルや太陽電池板、太陽電池モジュールなどとも呼ばれています。パネルに太陽光が当たることで発電します。産業用の大きなものから家庭用の小型なものまで、用途に応じて様々な製品があります。

 

タッカー

コの字型の針を打ち込む大きなホッチキスのような工具です。建設現場での断熱材止めや防水シート止め、内装材の仕上げ打ちに使用するほか、椅子の座面の張り替えなどにも用いられます。接着剤などで貼り付けをしていた作業をタッカーに置き換えることで、時間の短縮や剥がす作業も効率よく行えるため、建築や土木のプロからDIYが趣味のアマチュアまで広く活用されています。

 

タッチパネル

ディスプレイを指先や専用のペンで操作できる装置のことです。ディスプレイと入力装置が一体化したもので、触れた位置をセンサーが感知しコンピューターに指示を与えることができます。パソコンやスマートフォン、ゲーム機、カーナビのほか、銀行のATMや切符の券売機など様々な機器に利用されています。

 

ダブルビン方式

ある部品を2つの入れ物に分けて保管し、片方の入れ物の部品がなくなったら発注する方法のことです。この方法は在庫切れを防ぐメリットがある一方、部品点数が増えると在庫も増えるため、置き場所を確保しなければならないデメリットがあります。

 

玉掛け

重い荷物をクレーンで吊り上げる際に、荷物をフックに掛けたり外したりする作業のことを指します。作業に携わるには、専門の知識と技術が求められることから国家資格が必要になります。

 

タンク

液体や気体、粉体などを保存、運搬、貯蔵する密閉容器のことをいいます。タンクには、石油用、水用、空気用など、用途に応じて様々な種類があります。それらの構造は、内容物が漏れないことや、空気や紫外線から遮断できること、錆や腐食に強くて圧力の変化にも耐えられる強度を持っていることなどの共通点を備えています。

 

炭素繊維

アクリル樹脂や石油、石炭、コールタールなどから採れるピッチなどの有機物を、高温で炭化させて作られた繊維です。カーボンファイバーやカーボン繊維ともいいます。軽くて強く、腐食しない特性があり、そのほか弾性、耐薬品性、電気伝導性などに優れています。航空機材料や自動車部品、スポーツ用品など、幅広い用途で使われています。

 

断熱材

熱の遮断または保温のために用いる材料のことです。建築用では断熱材、工業用では保温材と呼ばれることが多いです。建材では、グラスウールなどの繊維質材やウレタンフォームなどの多孔質材など、隙間が多く空気層のある材料が用いられます。

 

端末

ネットワークに接続されたシステムの中で末端に位置する装置のことです。通信回線などを通じて、コンピュータに接続し情報の表示や入力ができます。インターネットに接続しているパソコンやスマートフォンも端末といえます。

 

鋳造

溶かした金属を型に流し込み、冷やして固める加工法です。原料には、鉄やアルミ合金、銅、真鍮などの金属が多く使われます。鋳造に使う型を「鋳型(いがた)」といい、その種類には、砂を固めた「砂型」、金属を加工した「金型」、石膏を固めた「石膏型」などがあります。また、完成した製品を「鋳物(いもの)」と呼びます。形状の自由度が高いため、複雑な形状の製品でも容易に作ることが可能です。型さえ作ることができれば大きさに制限がなく成形できることや、低コストで大量生産できることも特徴として挙げられます。

 

調合

2種類以上のものを混ぜ合わせて1つのものを作り出すことをいいます。薬品などを決められた分量どおりに配合する時にもこの言葉を用います。土木ではコンクリートを作る際に、各材料の使用量や使用割合の意味でも使われています。

 

超硬工具

超硬合金を使用した切削工具の総称です。超硬合金とは、炭化タングステンに結合剤のコバルトを加えて焼結させた合金のことで、ダイヤモンドの次に硬い人工金属です。工具には、ドリルやスライス、バイト、エンドミルなどがあります。チップとして付け刃にする、もしくは、機械的に固定して使用します。

 

ティグ溶接

電気を使ったアーク溶接の一つです。溶接棒に電気を流し、溶接する材料との間に放電現象を発生させ、その熱で材料同士を溶かしてつなぎ合わせます。鉄やステンレス、アルミニウムなど、あらゆる金属に溶接できます。火花が飛び散らない代わりに強い光が発生するため、溶接面や保護メガネが必要です。また、作業は屋内のみに限定されます。

 

抵抗器

電気を流れにくくする電子部品です。流れる電気の量を調節し適切な量に制限することで、電子回路をスムーズに動作させる役割をします。

 

テーピング

紙テープまたはエンボステープの細長いシートに、一定間隔で凹状の溝をつけて、その中に電子部品などの製品を1つずつ入れ、上からカバーテープで蓋をしてリールに巻きつけたものです。

 

適正在庫

部品や材料の欠品を出さない最小限の在庫数のことです。

 

デバイス

パソコンやタブレット、スマートフォンなどのデジタル機器と、それらに接続して使う周辺機器のことです。情報端末デバイスは、パソコンやタブレット、スマートフォンのように単体でも動くものを指します。loT技術を活用したスマート家電やスマートウォッチも含まれます。
周辺機器デバイスは、情報端末デバイスに接続して機能を発揮するもので、PCモニターやキーボード、プリンター、マウスなどがあります。

 

添加剤

素材の安定性や物理性状を改善するために加えられる薬剤のことです。食品の保存や着色に利用される食品添加物から石油製品、合成樹脂に添加される薬剤まで、多種多様に使われています。

 

電子コイル

電線を螺旋状に巻いた電子回路の基本となる部品です。インダクタ、もしくは、インダクションコイルと呼ばれることもあります。ノイズを除去することで電流の変化を吸収し安定させるほか、交流電圧の昇降で電圧を変換するなどの働きを行います。

 

電子回路

コンデンサや抵抗などの増幅作用を持たない受動素子と、トランジスタや真空管などの増幅作用を持った能動素子で構成されたものです。アナログ回路とデジタル回路の2種類があります。

 

電子部品

電子回路の部品のことです。電子部品は、「能動部品」、「受動部品」、「補助部品」の3種類に大別されます。トランジスタやIC、ダイオードなど、能動素子単体および能動素子を組み合わせた「能動部品」。抵抗やコイル、コンデンサなど、自身では機能しないものの能動素子と組み合わせることで機能する「受動部品」。コネクタや基板、端子など、素子を接続したり固定したりするための「補助部品」があります。

 

電装部品

自動車に装備されている電気系統の部品や装備のことです。スターターモーターやバッテリー、ウインカー、エアコン、エアバッグなどがあります。搭載される電装部品が増えるほど、バッテリーの消耗が早くなります。

 

砥石

刃物や石材などを磨いたり研いだりする道具のことです。刃物の研ぎ出しには天然砥石が用いられ、荒砥(あらと)、中砥(なかと)、仕上げ砥(しあげと)の3種類に大別されます。研削加工用には人造砥石が用いられます。

 

特装車

特定の用途や目的のため、貨物自動車やトラック、マイクロバスなどに部品や装置の取り付け、およびボディーやシャーシに改造を加えたものです。アルミバンや冷凍冷蔵車、キャリアカー、タンクローリー、コンクリートミキサー、クレーン車などがあります。

 

塗装

塗料を塗ったり吹き付けたりすることで、材料の表面に塗膜を形成する表面処理方法の一つです。主に材料の装飾や保護、防錆を目的として行われます。常温および大気下で作業できるため簡便ですが、メッキに比べると強固な被膜になりにくい側面もあります。

 

ドライバー

ねじを締めたり緩めたりするのに用いる工具です。パソコン関連のドライバーとの混同を避けるため、「ねじ回し」や「スクリュードライバー」と呼ばれることもあります。一般的に、プラスドライバーやマイナスドライバーのように「先端の形状+ドライバー」の形で名称されることが多いです。手動で使用するものや電動式のもの、種類や様式は多種多様で用途に応じて使い分けています。

 

ドライブシャフト

自動車のエンジンによって生み出された動力を回転力として車輪に伝えるための部品です。

 

トランジスタ

電気信号の増幅や、電気を止めたり流したりする機能がある半導体部品のことです。例えばラジオの場合、空中から伝わってきた微弱な信号を拡大(増幅)して、スピーカーを鳴らします。また、あらかじめ決まった信号が来た時だけ、オンオフの切り替えをするスイッチとしての役割をします。能動部品の代表といわれるほど普及しており、様々な電子回路で活躍しています。

 

トランスミッション

エンジンから出力されるエネルギーを車輪に伝える動力伝達装置です。変速機ともいいます。自動車の速度や負荷に応じて、段階的にギアを切り替えていくことで必要な駆動力を作り出します。自動車以外にもトランスミッションが組み込まれている機器があり、エレベーターやエスカレーター、ベルトコンベア、クレーン、ロボットなど、様々な分野で使用されています。

 

トルク

固定されている回転軸の中心に働く力のことです。一般的に「ねじりの力」と表現されます。例えば自転車の場合、ペダルを踏み込む力がトルクになります。

 

トレーサビリティ

その製品が「いつ、どこで、誰によって作られたのか」を見える化し、生産段階から消費段階、または廃棄段階まで追跡可能な状態のことです。日本語では追跡可能性ともいわれています。近年、安全意識の高まりから重要度が増しており、食品に限らず自動車や電子部品、医薬品など幅広い分野に浸透しています。

 

まとめ

製造業でよく使われている専門用語を紹介しました。わからない用語が出てきたら調べて、業務の理解を深めましょう。

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