製造業用語辞典(サ行)

製造業用語辞典(サ行)

製造業でよく使われている専門用語を50音別にまとめている用語辞典です。このページでは、サ行の専門用語をご紹介します。

サイドステップ

車のサイド部分、ドア下部分に装着するエアロパーツです。トラックやSVなど車高が高い車の乗降しやすくするための足置き場を指します。

 

サスペンション

車両のタイヤと車体の間にあるバネを指します。路面の衝撃を車体に伝えない緩衝装置の機能と、車輪を路面に押さえつける機能を持つことで、走行性能や乗り心地を向上させます。

 

サッシ

窓枠として使用する建材のことをいいます。窓枠を用いたサッシ窓そのものを指すことも多いです。主に普及しているアルミニウム製のほかに、鉄や木、ステンレススチールを用いたものがあります。

 

差動装置

2つ以上の機械部品の動きの差を検出、または動力に差をつけて振り分ける装置です。機械的機構の一種で、歯車やねじを使用したものなどがあります。

 

仕掛品

加工途中の製品で、そのままではまだ販売できる状態ではないものを指します。

 

治具

加工や組み立ての際に、部品や工具を作業位置まで誘導するための器具です。読みはジグ。英語の「jig」から、「治具」と漢字を当てたものです。

 

指差呼称

ヒューマンエラーや不注意、確認ミス、事故を未然に防止するために行います。読みは、しさこしょう。指差し(ゆびさし)呼称ともいいます。対象物に対して指を指しながら「〇〇ヨシ!」などと声を出すことで注意力を高めます。この方法は、不慣れな場合や緊張している状況でも、意識をクリアーな状態に切り替えるため有効であるといわれています。

 

実装作業

ICチップや半導体素子などの電子部品をプリント基板に装着することや、配線やプリント回路板を筐体に組み込むことを指します。

 

シャーシ

自動車のボディを載せる土台部分のことで、車台ともいいます。フランス語を語源とする用語で枠組み、骨格の意味を持ちます。

 

ジャイロセンサー

人間が感じにくい運動の向きの変化や回転を検知するセンサーのことです。手ブレ補正や振動の検出、姿勢制御などの技術は、カメラやスマートフォン、ゲーム機、カーナビなどで活用されています。

 

射出成形機

プラスチック素材を溶かして、金型に流し込んで固めて形を作る工作機械です。溶融、射出、成型、冷却の全工程を1台で処理を行います。複雑な形状を作れるため、多様な部品を素早く連続して大量に製造することができます。日用品や工業用部品、電気部品など、幅広い分野での製品で用いられています。

 

樹脂

樹脂には2種類あり、漆や松脂など自然由来のものを「天然樹脂」、有機化学によって合成されたものを「合成樹脂」といいます。
合成樹脂の原料には一般的に石油を用いており、天然樹脂と比べて比較的安価で取り扱いやすいのが特徴です。工業用材料に多く使用されており、代表的なものにプラスチックがあります。
ただし、樹脂とプラスチックの違いについては、JISにて明確に定義されています。樹脂は原料、プラスチックは成型品を指します。

 

焼結

金属の粉末を固めて、融点よりも低い温度で焼き固める技術です。このような工法を「粉末冶金法(ふんまつやきんほう)」といい、でき上がったものを「焼結金属」もしくは「焼結品」と呼びます。鋳造やプレス加工に適さない金属を取り扱える利点があります。

 

焼成

原料を高熱で焼き、性質を変化させることをいいます。粘土を窯で加熱し石質にすることを指すため、タイルを窯で焼いて硬質にすることも焼成の一つです。

 

蒸着

金属や酸化物などを蒸発させて、素材の表面に薄い膜を付着させる表面処理のことです。物理蒸着(PVD)と化学蒸着(CVD)の2種類の方法があります。
製品本来の機能に影響を及ぼすことなく、高い耐久性をもたらすことができるため、自動車や建材のほか、電子部品、食品の包装、ファッションなどの分野で幅広く活用されています。

 

触媒

化学反応を速める物質で、それ自身は反応の前後で変化しないものを指します。水素と酸素から水を生じさせる白金黒(はっきんこく)などがあります。反応を速くするものを正触媒、遅くするものを負触媒といいます。ただし、水や放射能、超音波などは化学反応を促すことがあっても、化学物質といえないものは触媒にあたりません。

 

シリコーン

珪素および酸素を含む有機化合物の重合体のことをいいます。人為的に生成された合成化合物のため、天然には存在しない物質です。電気を絶縁することや水をはじくことなどから、樹脂や油に似た性質があります。そのため、ゴムや電線被覆、医療用機器など、幅広い用途で活用されています。

 

シリンダー

気体や液体などの流体を密閉した円筒形の部品を指します。エンジンなどの主要部分で、ピストンが中を往復運動することで出力を得ます。

 

真鍮

銅と亜鉛の合金のことで、亜鉛の含有量が20%のものを指します。亜鉛の割合が少なくなると、赤みが増し軟らかくなります。反対に多くなると、色味が金色に近くなり硬度を増します。ただし、硬度が増すと同時に脆くなるため、亜鉛が45%以上になると実用には耐えられなくなります。
熱によって様々な形状に加工しやすい素材のため、装飾品やインテリア用品、文房具など、デザイン性の高い分野に多く用いられています。

 

スタビライザー

車体の傾きを抑え、走行を安定させるための装置です。左右のサスペンションをつなぐコの字型やU字型のバネ棒状のパーツで、コーナーを曲がる時や車線変更時に車体が片方に傾く横揺れを抑えます。

 

スチール

鉄を主成分とした合金で、鋼のことです。炭素を400ppm〜2%程度含むものを指し、多く含むほうがより硬度を高めます。炭素のみを加えた「炭素鋼」と、ニッケルやクロムなどを加えた「特殊鋼」の2種類があります。純粋な鉄と比較すると強靭で加工性に優れているのが特徴です。

 

スポットクーラー

移動式の冷房機器のことで、冷風機ともいいます。エアコンが使えない作業現場や、火を取り扱う厨房などで用いられています。電源が確保できれば屋外でも使用できるため、工事の必要がなく手軽に設置できるメリットがあります。

 

スリッター

ロール状の紙や不織布、フィルムなどを任意の幅に裁断しつつ、再度ロールとして巻き取る装置のことです。

 

制御盤

機械や設備を電気制御するために、電子機器や部品をまとめた箱です。中身は大別すると「動力回路」と「制御回路」で構成されています。工場や屋外に設置されることが多く、耐久性の高いステンレスや鉄鋼などが用いられています。

 

成型

型を用いて材料を一定の形に加工することです。素材を熱で溶かして型にはめる、プレスして型に押し込むなど、型を使って目的の形に加工する意味で使われます。

 

製造

原材料を加工して製品を作り出すことをいいます。元となる原料がすでにあり、それに手を加えて製品にすることを意味します。

 

セキュリティー

IT分野では、情報の安全を守ることを指します。英語では「安全、保安、保障」などの意味です。
アクセスの制限やパスワードなどを用いて、通信経路やデータ、システムなどを保護し、外部からの攻撃、改ざんなどを防ぐこと全般で使われています。

 

接着剤

物と物をつなぐために用いる物質のことです。一般的に使われるのりやボンドのほか、セメントやアスファルトなど、建築、工業製品など幅広い分野と用途でも使われています。

 

セラミック

窯業で作られる製品の総称のことです。狭義では陶磁器を意味しますが、現在では耐火物やガラス、セメントなどの非金属·無機材料も含まれます。特徴として、緻密で硬く、酸化や腐食に強い以外にも、耐食性、電気絶縁性などに優れています。しかし、衝撃や急激な温度変化に弱い性質もあり、割れたり欠けたりすることがあります。

 

セル生産

1人または少人数の作業チームが、ラインをU字型やL字型に設置して、製品の組み立てを完成まで受け持つ生産方式のことです。

 

旋削

回転している材料に工具を当てて加工する方法です。この方法で作られる製品に、ボルトやシャフトなどがあります。丸い部品を形成する目的で用いられることが多いです。

 

洗浄

水や洗剤を使って汚れを取り除くことをいいます。機械の内側や外側に付着している汚れを物理的・科学的な方法によって取り除くことで、工程の不具合や異物混入などのリスクを下げます。家庭生活の食器洗いや洗濯などから、工業や農業などの幅広い分野で必要とされる工程です。

 

旋盤

回転する円柱状の素材に刃物を当てて、円筒形状に削り出す工作機械のことです。旋盤の種類は、汎用旋盤、NC旋盤、卓上旋盤、正面旋盤、立旋盤、タレット旋盤の6種類があります。加工物の大きさや製品の形状に適した旋盤を使い分けます。
加工方法には、外径加工、テーパー加工、穴あけ加工、内径加工、溝加工、突切り、ねじ切りがあります。様々な加工方法を組み合わせて1つの部品を完成させていきます。

 

造形・造型

造形とは、縛りや制限なく自由に形を造ることをいいます。
造型とは、ある模範となる型から当てはめて作ることです。例えば、鋳型を製作することなどを指します。

 

増産

生産量を増やすこと、または増えることを指します。

 

測定機・測定器

製品の品質や適合性を検証するために、検査や試験に用いる機器のことです。モーターなどを搭載した大型の装置を「測定機」と呼び、それ以外を「測定器」とする場合が多いようですが、厳格な定義の区分けはありません。

 

まとめ

製造業でよく使われている専門用語を紹介しました。わからない用語が出てきたら調べて、業務の理解を深めましょう。

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