派遣の面接(面談)でよく聞かれる質問とは?顔合わせの目的や質問内容について解説

派遣の面接(面談)でよく聞かれる質問とは?

派遣の面接(面談)でよく聞かれる質問とは?

派遣社員を受け入れる多くの企業では、派遣社員を採用する際に面談を行っています。

面談ではどのようなことを質問されるのかと、気になる人も多いのではないでしょうか。聞かれる質問はほぼ決まっているので、事前に準備しておくと良いでしょう。

この記事では、派遣の面談でよく聞かれる質問や顔合わせの目的についてご紹介します。

派遣の顔合わせとは

派遣の場合、一般的に面接と呼ばれているものを顔合わせ」といいます。派遣先企業は、事前に候補者の中から特定の人物を選定する行為をしてはならないといった理由から、派遣社員を面接することを労働者派遣法により禁止されています。

なぜなら、派遣社員と派遣会社との間に雇用関係があるため、派遣先企業が面接を行うと、派遣社員との間に雇用関係が成立してしまい、二重雇用になる可能性が生じるからです。

また、派遣先企業が面接することで、性別や容姿、年齢などという職業スキル以外の要素で選別される恐れがあります。法律は、派遣社員の就労機会が不当に狭められることを防ぐ目的もあるといえるでしょう。

ただし、派遣会社が企業の求める候補者を選定することは問題ありません。面接やスキルチェック、カウンセリングなどを行って、職業適性を判断することは認められています。

一方、派遣社員が職場環境や業務内容を確認するために、派遣先の職場見学をすることは可能です。その際に「顔合わせ」といった名目で面談が行われます。

就職やアルバイトの面接と違って、派遣の顔合わせは、派遣社員・派遣会社の担当者・派遣先企業の担当者の3者で行うのが特徴です。また、派遣会社の担当者は、面談の中でも派遣社員の応答をフォローし、顔合わせが成功するようサポートします。

面談終了後、派遣社員と派遣先企業の双方が合意に至れば、就業が決まります。

早期離職を防ぐ目的

派遣社員は、派遣の求人情報や派遣会社の担当者から聞いた話を元に、仕事内容や職場環境をイメージします。顔合わせで実際に職場を見学し、詳しい仕事内容の説明を聞くことで、思い描いていたイメージとのギャップを減らすことにつながります。結果的に、派遣社員の早期離職を防ぐ役割を果たしているといえるでしょう。

派遣先企業にとっても、派遣社員に短期間で辞められてしまうと、その人材のためにかけた時間や費用が無駄になってしまいます。

また、派遣会社にしても、派遣先企業へ迷惑をかけてしまい信頼を失うことになりかねません。

長期雇用を目的とした派遣は、それぞれの立場から、安定した継続就労が求められているのです。

適性や即戦力になる人材の確認

派遣社員を希望する企業は、即戦力になる人材を必要としています。

顔合わせでは、派遣先の業務内容に対して適性があるか確認する機会ともいえるでしょう。

なお、企業によって求める人材は異なります。製造業の場合、黙々と単調な作業でも飽きずに仕事ができる人を希望するでしょう。また、接客業の場合には、笑顔で明るく人と話せるタイプを求めるでしょう。書面ではうかがい知ることのできない人柄を実際に会って話すことで、納得のいく採用につながるのです。

このため、「顔合わせ」を行うのは、派遣社員と派遣先企業の双方にとってミスマッチを防ぐ目的が大きいといえるでしょう。

派遣の面接(面談)で、よく聞かれる質問とは?

派遣の顔合わせでは、派遣先企業の担当者から様々な質問をされます。就職の面接のように、必ずといって良いほどよく聞かれる質問内容です。事前に準備して答えられるようにしましょう。

自己紹介

自己紹介を求められるのは顔合わせにおいて定番です。

派遣の自己紹介は職歴の紹介を中心に話すので、スキルシートを見ながら進めていけば難しくありません。スキルシートは顔合わせの最初に、派遣社員、派遣会社の担当者、派遣先企業の担当者の3者に配布されます。

スキルシートには、今までの職務経歴やスキルなどがまとめられています。なお、派遣社員の名前や年齢、既婚または未婚などの個人情報は記載しません。派遣社員の個人を特定する行為は禁じられているためです。

しかし、せっかく顔合わせの機会を用意してくれた企業の担当者に対して、名乗らないのは社会人としてのマナーがなっていない印象を与えてしまいます。また、全ての個人情報が秘密のままだと、円滑に話が進まない恐れがあります。特別な事情がない限り、自己紹介の初めには名前を名乗った方が良いでしょう。

職歴が多い人は、今回応募した仕事に関係する経歴を中心に説明し、そうではない経歴は軽めに話すことをおすすめします。

とはいえ、長々と話すのはかえってわかりにくくなるため、自己紹介はポイントを絞って簡潔にすませましょう。

スキルについて

顔合わせでは、スキルについての質問が多い傾向にあります。業務上必要となるスキルをどの程度持っているか確かめておくためです。派遣社員の場合、特にスキル不足によるミスマッチが起こりやすいこともあり、この質問をする企業は少なくありません。

応募した仕事に関わる資格やスキルを持っている場合は、詳しく説明するのが重要です。たとえばPCスキルの場合、使用できるソフトウェアや経験年数、どのようなものを作成していたかを具体的に答えましょう。また、過去に評価された点や実績などを、積極的に伝えるのも良いですね。職種に応じたスキルを説明できるようにしておきましょう。

資格以外では、電話応対や来客対応など、基本的なビジネススキルもアピールポイントになります。

今までの職歴について

自己紹介の時に職歴について話しますが、より詳しい説明を求められることが多くあります。

スキルシートには企業名を伏せた経歴が載っているため、たとえば事務の場合だと単に「事務職」と書かれており、スキルシートだけでは読み取れない情報がたくさんあります。具体的に何の業務を行ってきたか答えるようにしましょう。関連する経歴があれば、今回応募した仕事にどのような形で活かせるかアピールできます。スムーズに説明できるように、これまでどんなキャリアを積んできたのか、事前に棚卸ししておくことをおすすめします。

しかし、よく見せようと嘘をついてまでアピールするのは、後々トラブルの原因になる恐れがあります。関連する職歴がなくても、仕事に対しての姿勢や取り組んできたことを伝えましょう。

また、職歴にブランクがある場合、その期間どうやって過ごしていたのか説明を求められることもあります。目安としては、1年以上のブランクがあった場合、質問されると思っておいたほうが良いです。就労意欲を失っていたと思われないよう、ブランク期間の間は有効に時間を使っていたことを伝えるようにしましょう。

企業側が理由をたずねるのは、長く働けるかどうかを確かめておきたいからです。

たとえば「病気による療養」や「介護」が理由であった場合、途中で辞めてしまわないかと、派遣先企業が警戒してしまうこともあります。説明の際にはブランクの理由の説明と、現在は既に問題が解消されていることを合わせて伝えるようにしましょう。

問題がまだ解消されていない場合は、事前に派遣会社の担当者に相談して対策を練っておくことをおすすめします。

就業条件について

就業条件は派遣の求人情報に書かれているものの、確認のため質問されることがあります。派遣先には、男女比や年齢に偏りがあったり、派遣社員が少数派だったりと様々な職場が存在しています。事前に職場環境に抵抗がないか確認しておきたい企業側の考えがあります。職場環境に馴染めないと離職する確率が高くなるからです。

また、通勤時間や通勤手段を質問されるケースもよくあります。

派遣先企業に初めて行く日は、顔合わせ当日であることがほとんどだと思います。事前にアプリなどで通勤にかかる時間や経路を調べておき、答えられるように準備しておきましょう。

質問には、自宅から会社までにかかった時間や通勤経路をそのまま答えれば大丈夫です。ただし、長時間通勤だと心配されることもあります。会社まで無理なく通えるだろうか、通勤に疲れてしまって結局辞めてしまわないだろうかと懸念を持たれることもあるからです。

派遣社員は就業条件を承知の上で応募しています。特に問題がなければ、派遣先企業が安心できるように明確な回答をしましょう。

答えなくて良い質問

派遣先企業からの質問の中で、答えなくても良い質問があります。個人のプライバシーに関する質問は、法律上禁止されているためです。この場合、個人の責任や努力しても変えられない事柄、仕事をする上で資質や能力と関係のない質問が該当します。

・本籍・出生地に関すること

・家族(家族構成や家族の仕事など)に関すること

・宗教や支持政党に関すること

・尊敬する人物や愛読書など思想につながること、など

・このような質問を受けた場合は、同席している派遣会社の担当者に対応してもらいましょう。

しかし、禁止だからといって「その質問にはお答えできません」と、拒否してしまうと言い方次第では悪い印象を与えかねません。派遣会社の担当者と打ち合わせの際に、このような質問へどう対応するか、事前に決めておくことをおすすめします。

逆にこちらから質問をする場合

顔合わせの最後になると「何か聞いておきたいことはありませんか?」と、聞かれることがほとんどです。逆質問の目的は、仕事に対するモチベーションや長く働く気持ちがあるかを確認するために行われます。また、こちらから企業側へ質問することは、働くにあたって不安や疑問を解消できる良い機会といえるでしょう。

聞いておきたい質問

聞いておきたい質問は、仕事内容に関するものがベストです。

「1日の仕事の流れを教えていただけますか?」「入社までの間に、何か準備しておいたほうが良いことはありますか?」などの質問をすると良いでしょう。そのほか質問次第で、それまでの面接だけでは知ることができなかった、職場の実状を教えてもらえることもあります。採用後スムーズに働けるよう、仕事に関して参考にしたいことを質問しましょう。

しかし、まだ採用が決まっていない状態なので、派遣先企業内の守秘義務の問題もあり、教えてもらえないこともあります。あまり込み入ったことを聞きすぎないようにしましょう。

残業について聞くことは可能ですが、聞き方によっては残業したくないといった印象を与えやすいので注意が必要です。「前職でも経験しておりましたので問題はないのですが」「1ヶ月のスケジュールをたてるための参考にしたいので」といった言葉を付け加えて聞いてみるなど、質問は慎重に行いましょう。

聞いてはいけない質問

おすすめできない質問は、条件や待遇面について聞くことです。なぜなら派遣社員を雇用しているのは派遣会社であり、条件や待遇面に関する管理や交渉ごとは派遣会社が行うためです。

また、すでに説明済みのことや事前に知っていて当然といった内容を聞くのは、意欲があるのかを疑われる恐れがあります。話を聞いていなかったのか、この仕事に興味がないのだろうかと関心がないように思われ、マイナスの印象を与えてしまいがちです。

何も聞きたいことがない場合は、無理に質問をしないほうが良いです。その場合「特にありません」といってしまうより「聞いておきたいことは全てご説明していただいたので、特に質問はありません」などと答えたほうが良いでしょう。

面接(面談)後の辞退は可能

実際に職場を見学し派遣先企業の話を聞いてみて、自分には合わないと感じることもあります。

その場合は、我慢して就業しなくても大丈夫です。派遣社員には断る権利があるので、辞退することは可能です。辞退の意向は、できるだけ早く派遣会社の担当者に伝えてください

ただし「何となく無理」「気持ちが変わった」などの軽い理由だと、今後の派遣会社での仕事探しに影響が出る可能性があるので、伝え方には気をつけてください。

辞退者が出ると、再び派遣会社内で条件の合う人材を探して社内選考を行い、新たに顔合わせをセッティングすることになります。

顔合わせに至るまでの過程には、時間と手間がかかるため、辞退の連絡が遅くなると企業の人材採用に影響を及ぼします。

もし迷っている場合や他社の顔合わせと同時進行している場合は、その旨を伝えて待ってもらうこともできます。ただ、返事を待ってもらえるのは長くても3日が目安と思ってください。派遣の場合、面接を終了して即日~3日以内には結果が出ることが多いです。

また、派遣先企業は採用を急いでいることが多く、競合他社と顔合わせを並行して行っていることも珍しくありません。他の方が採用される可能性があることは覚えておきましょう。

まとめ

顔合わせは、厳密には面接ではありませんが、質問内容は面接に似たものが多くあります。聞かれそうな質問には、あらかじめ回答を用意して対策しておきましょう。

そもそも、派遣先と顔合わせの段階まで進んだということは、採用される可能性が高いといえます。

派遣会社は、あなたの職務経歴書やスキルチェックを元に、派遣先企業の要望に合ったマッチングを行っているのです。自信を持って顔合わせに臨んでくださいね。

 

 

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